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2024年12月19日

AWS EBSストレージの性能比較と選び方|初心者でもわかる用途別おすすめストレージ

はじめに

結論として、大体は「Webサーバー、DBサーバー→gp3、高機能DBサーバー・重めの処理→io1/io2、大容量サーバー→st1」を選べばいいです。

本記事は以下のような方におすすめです。

  • AWSを学習している初心者の方
  • EBSの性能や用途ごとのストレージタイプを知りたい方
  • 最適なEBSボリュームを設定したい方

EBSはEC2インスタンスのデータを保存するためのストレージサービスです。それぞれの性能やコストが異なるため、システムのパフォーマンスやコスト効率に影響してきます。

この記事ではEBSの概要と各ストレージタイプについてわかりやすく解説していきます。

EBSの概要

EBSはEC2インスタンスに接続して使用するブロックストレージサービスです。

特徴として以下が挙げられます。

  • ブロックストレージ
  • 高い柔軟性
  • 永続性
  • バックアップ機能
ブロックストレージ

ファイル単位ではなく、ブロック単位でデータを保存するため、高速な読み書きが可能です。

静的ファイル、ログ保存等、様々な用途で利用できます。

高い柔軟性

必要な容量や性能に応じてストレージタイプを選べます。

EC2インスタンスにアタッチ・デタッチでき、スケールアップ・スケールダウンが可能です。

永続性

データはEBSボリュームに保存され、EC2インスタンスが停止しても消失しません。

バックアップ機能

EBSスナップショットを利用して、データのバックアップと復元が簡単に行えます。

IOPS・スループットとは

基本的にEBSストレージタイプではIOPSやスループットを指標に書かれています。

用語が全くわからないという方に簡単に説明します。

IOPSは1秒間に何回の入出力処理が行われるかを表す指標です。
ここでは、簡潔に書くと「データの読み書き回数」です。

スループットは1秒間にどれだけのデータ量(MB/秒)を転送できるかを表す指標です。
ここでは、簡潔に書くと「データの転送量」です。

大体ですが、以下を目安にするといいです。

  • Webサーバー:IOPS 500~3000, スループット 100~250MB/s
  • 中小規模データベース:IOPS 3000~10000, スループット 125~250MB/s
  • 大規模データベース:IOPS 10000~64000, スループット 250~1000MB/s
  • 動画や大容量ファイルの転送:IOPS 500~1500, スループット 250~500MB/s
  • ビッグデータ処理・分析:IOPS 500~2000, スループット 500~1000MB/s

EBSストレージタイプ一覧と用途

EBSで提供されている各ストレージタイプの特徴と、どの用途に適しているのかをわかりやすくまとめます。

ストレージタイプ特徴最大性能用途
汎用SSD(gp3)コストと性能のバランスが良いSSDIOPS: 最大16000
スループット: 最大1000MB/s
Webサーバー、開発環境
汎用SSD(gp2)旧世代の汎用SSD。ストレージサイズに応じてiops変動IOPS: 3IOPS/GB、最大16000
スループット: 最大250MB/s
Webサーバー(コスト効率を重視しない)
プロビジョンドIOPS SSD(io1/io2)高いIOPSと低レイテンシーが求められるIOPS: 最大64000(io2)
スループット: 最大1000MB/s
データベース、OLTPアプリケーション
スループット最適化 HDD(st1)大容量で高スループットのHDDIOPS: バースト時最大250
スループット: 最大500MB/s
ビックデータ分析、ログ保存
Cold HDD(sc1)コスト重視のHDD。アクセス頻度が低い場合に活用IOPS: バースト時最大80
スループット: 最大250MB/s
アーカイブ、バックアップデータ

汎用SSD(gp3/gp2)

gp3は新しい世代で、コスト効率が高く、IOPSやスループットをストレージサイズ関係なく柔軟に設定することができます。

gp2はサイズに比例してIOPSが増えますが、gp3と比較して柔軟性が低いです。

プロビジョンドIOPS SSD(io1/io2)

io2は耐久性が高く、大規模なデータベースや高負荷のアプリケーションに最適です。

IOPSが最大64000までプロビジョニングできて、安定した性能が保証されます。

スループット最適化HDD(st1)

大容量のデータの連続読み書きに最適でログ保存やデータウェアハウス等でよく使用されます。

IOIPSは低いですが、スループットが高いことが特徴です。

Cold HDD(sc1)

アクセス頻度が極端に少ないアーカイブ向けストレージで、最も低コストです。

スループットやIOPS性能は低いですが、データ保存コストを最小限に抑えたい場合におすすめです。

EBSストレージタイプの設定手順

EBSボリュームの作成方法をご紹介します。

「EC2」の左メニューにボリュームを押下して、「ボリュームの作成」をクリックします。

希望のパラメータを入力して作成したらEBS自体を作れます。

今回はデフォルトの設定のまま設定していきます。
※アベイラビリティーゾーンは作成予定のEC2インスタンスと同じ場所に設定しましょう。

作成したら以下のように使用可能のボリュームができていると思います。

ボリュームの詳細画面からボリュームのアタッチを行う場所があるので、クリックするとEC2のインスタンスIDを設定する欄が表示されます。

対象のインスタンスIDに設定したらEC2インスタンスにEBSボリュームの割り当てができます。

まとめ

EC2インスタンスのデータ保存に使用するストレージサービスで、用途や性能要件に合わせて複数のストレージタイプが選択できます。

  • 頻繁にアクセスするデータ → gp3(汎用SSD)
  • 高いIOPS性能が必要なデータベース → io2(プロビジョンドIOPS)
  • 大容量データの連続転送 → st1(スループット最適化HDD)
  • 低コストでアクセス頻度が低いデータ → sc1(Cold HDD)

この記事を参考に各EBSストレージタイプの特徴を理解して、コスト効率のいい構築を行ってください。

この記事を書いた人

コツコツ亀

コツコツ亀

Webエンジニアとして活動中
AWSを使用してWebアプリケーションを作ったり、サーバーを構築したりしています。

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