はじめに
IAMロールは、AWSサービスが他のサービスにアクセスするための権限を安全に管理するために使われます。たとえば、EC2インスタンスがデータを保存するためにS3バケットにアクセスする場合、IAMロールを使って安全にアクセス権を設定できます。
設定手順
今回は「EC2インスタンスからS3にアクセスするIAMロール」を作成します。
IAMロールの作成を行い、IAMポリシーのアタッチを行います。
「AmazonS3FullAccess」をアタッチします。
IAMポリシーはそれぞれのサービスのアクセス権のことです。これらを設定することで最小権限を与えてアクセス権を少なくします。
これだけでなく、インラインポリシーを自分で作成することができます。この自作のIAMポリシーをIAMロールに割り当てることができます。
IAMポリシーについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
AWS IAMポリシーとは?初心者向けの説明と設定手順やカスタムポリシーの設定についてご紹介!
IAMロールの概要
IAMロールは、AWSのサービスやリソースに対して必要なアクセス権限を付与するための仕組みです。IAMポリシーは通常、特定のIAMユーザーやIAMグループに割り当てられるものですが、IAMロールはAWSのサービス自体に割り当てられるため、サービス間で安全かつ柔軟にアクセスを管理できます。
たとえば、EC2インスタンスがS3バケットにアクセスする必要がある場合、IAMロールを使ってアクセス権限を設定することで、アクセスキーやシークレットキーを直接コードに書き込む必要がなくなり、セキュリティを強化できます。IAMロールは、AWS環境内でのリソース間のアクセス制御を効率的に管理するために重要な役割を担っています。
IAMユーザー | AWSにアクセスするアカウント |
IAMロール | AWSサービスに割り当てられるための権限 |
IAMポリシー | AWSサービスへのアクセス権限 |
ユースケース
- EC2インスタンスからS3バケットへのアクセス
- Lambda関数からDynamoDBへのアクセス
- CloudWatch Logsにログを送信するEC2インスタンス
- RDSへのアクセス権を持つLambda関数
- CloudFrontとS3の連携
例えば、バックアップファイルをS3に保存するためにEC2インスタンスからアクセスする場合や、アプリケーションデータをS3から取得して表示する場合等が挙げられます。
まとめ
IAMロールは、AWSサービス間の安全なアクセス制御を実現するための重要な仕組みです。特に、EC2インスタンスからS3へのアクセスのようなユースケースでは、アクセスキーやシークレットキーを使わずに権限を付与できるため、セキュリティが向上します。また、Lambda関数からDynamoDBやRDSへのアクセス、CloudWatch Logsへのログ送信など、IAMロールを活用することで、AWS環境内のさまざまなサービスがスムーズに連携します。
初心者にとってはIAMロールの設定は最初は少し難しく感じるかもしれませんが、基本的な手順を覚えることで実務での活用が広がります。AWS環境を効率的かつ安全に管理するために、IAMロールとその設定方法を理解しておきましょう。