はじめに
NASは、ネットワーク経由で複数のコンピューターからストレージにアクセス可能にするデバイスです。
- NASについて知りたい
- 情報処理試験を学習している
- クラウドで使用するのか知りたい
この記事では、NASの基本的な説明やSANとの違い、クラウド環境での活用方法まで解説していきます。
NASの基本説明
NASは、ネットワークを介して複数のデバイスがストレージにアクセスできるようにする技術です。
LAN(ローカルエリアネットワーク)を利用して接続され、特に企業や家庭でのファイル共有やバックアップに使用されます。
主な特徴として以下が挙げられます。
- 簡単な導入:ネットワークに接続するだけで利用可能。
- コスト効率:SANに比べ低コストで導入できる。
- ファイルベースアクセス:主にNFSやSMBなどのプロトコルを使用してアクセス。
NASのメリット
- 低コストで導入可能
- 簡単な管理
- ファイル共有の効率化
NASはSANと比較して低コストで導入でき、管理も簡単です。
企業や家庭でのファイル共有にも適しており、利用者は専用ソフトウェアなしで直接ストレージにアクセスできます。
また、専用のソフトウェアを使用せず、簡単にストレージ容量の拡張ができます。
NASのデメリット
- パフォーマンスの限界
- ネットワーク依存
- スケーラビリティが制限される
NASはLANを経由して接続されるため、SANのような高速なデータ転送性能はありません。
また、大規模なデータ処理や複数のユーザーが同時にアクセスする環境では、ネットワーク帯域が足りなくなる可能性があります。
NASをAWSで使用するユースケース
NASはオンプレミス環境での利用が一般的ですが、AWSなどのクラウド環境と組み合わせることで利便性を高めることができます。
バックアップストレージ
NASに保存されたデータをAWSのS3やGlacierにバックアップを行って、長期保存や災害復旧に備えることができます。
S3 Glacier Deep Archiveを利用して、コスト効率の高いデータ保管が可能。
コンテンツ配信
NASに保存されたコンテンツをクラウドのCDN(CloudFront)と連携させることで、効率的に配信を行います。
画像や動画等の静的コンテンツをクラウドで効率的に配信。
ハイブリッド環境
NASをオンプレミス環境で利用して、AWSとのハイブリッド構成でデータ共有や解析を行います。
NASに保存されたデータをAmazon FSx for NetApp ONTAPと連携して解析。
まとめ
NAS(Network Attached Storage)は、手軽に導入可能で、コスト効率やファイル共有に優れたストレージソリューションです。クラウド環境と連携することで、NASの利用価値をさらに高めることができます。
この記事を参考に、NASの基本を理解し、システム設計に役立ててください。